学校が臨時休校になるということ
新型コロナウィルスが蔓延し始めているという、ただいま現在の日本の状況の中、
昨日、政府（というか内閣総理大臣）が、二つの対策を打ち出しました。
一つは確定申告の締め切り時期を一か月後ろ倒しにする、という事。
二つ目は、全国の小中高等学校を来週月曜（３月２日）から
臨時休校にする（ように要請した）、という事。
確定申告は、「する側」のレベルで、年金暮らしの御老人（や自営業の方々）が、
狭い確定申告会場にぎゅう詰めになり、何時間も順番待ちをする、という状況が改善、
解消されるという点は、よかったと思います（新型コロナに感染したら、自営業者や
ご老人には命とりでしょうから）
それは、「来週から春休みだ！」と考える児童、生徒レベルでの話だろうという事は
よくわかっています（税が確定しなければ、それに関わるいろいろな人が大変になる
だろうということは想像しかできません）。
で、小中高等学校の臨時休校です。
東日本大震災の時、私の元勤務先では震災以降４月まで臨時に休校しました。
学年末試験も終わり、あとは成績表を作り渡すだけ、という状況だったので
大きな混乱もなく、休校期間を終えたことを覚えています。
が、「３月２日から」って、中高の学年末試験期間にかかったらどうするんでしょう？
中学２年生、高校２年生の３学期の成績が出せないんですよ。
来年度の入試に影響する重要な成績がつけられないってことは、
学校の現場での混乱、困惑が手に取るようにわかります。
「１、２学期の成績の平均でいいじゃん」「２学期の成績をそのままつけとけば
いいじゃん」という人もいるでしょうが、数多い中２、高２の生徒の中には、
３学期の挽回を目指して必死で勉強してきた生徒もいると思います。
その子たちの努力が無駄になる、その責任はどうとればよいのでしょうか。
「３学期の成績次第ではもっとレベルが上の学校が狙えるよ」
「３学期の成績次第では今の志望校、合格圏内に入るよ」
等と言われて努力してきた中高生もいっぱいいると思います。
まして、今主流になりつつある推薦入試（大学の）では、一学期一学期の成績が
大きな合否判定材料になるのです。
その判定材料ができない、作れないという事になれば、受験生や受験指導をする先生の
混乱、困惑は簡単に想像できるでしょう。
給食もそうです。多くの小中学校（私の元勤務先の高校も）では、
児童、生徒の昼ご飯は、給食にお任せ、という方も多いと思います。
仮に専業主婦で、ずっと家にいる方でも、子供の昼ご飯という負担が増えます。
給食業者の方は、発注、納品済みの食材、購入費用をどうしたらいいんでしょう。
昼間は子供が学校に行っているからパートに出る、という主婦の方は、
どうしたらいいんでしょう。
高校生ならまだしも、小学校一年生を一人で家においておくわけにはいきません。
パートに出られない分の減収はどうしたらいいんでしょう。
シングルマザーシングルファザーで、昼間は子供が学校に行っているから
働きに出られる、という方はどうしたらいいんでしょう。
在宅勤務ができる人なんて、ほんの一握りに過ぎないと思います。
思想穏健、人格円満な私でも思います。
臨時休校というのは、あまりに安直なやり方だ、と。
自分たちの最初期の対応ミスでこの病気を蔓延させた内閣、政府のしりぬぐいは、
結局私たち庶民がさせられるという事ですか、と。
いくら政府が呼び掛けたり対応したって、現場には現場にしかわからない
問題が山ほどあるという事です。
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