リーバイスとアルバイトのこと 2
ひらめいたこと、というのはそんなに御大層なことじゃ
ありません。
これ、売っちゃおう。ってだけです。
もちろん、この埃をかぶった在庫の山の処分は
これまでにも行っていました。
このお店の在庫処分の一環に、
Gパン(やシャツ)980円均一(ただし裾上げは致しません)
というのがありました。
サイズ不揃い、色選べない、メーカー不明、
お金払っても裾上げしません。
という四重苦を背負ったGパン(やシャツ)たちでも、
田舎町(横浜といっても、店の横を流れる川を渡れば大和市です)
では結構な需要があります。
もちろん、一緒に仕入れた商品が十分に利益を出した後の
在庫品です。
980円で売れれば、言うことはありません。
で、そんな在庫の山の中にメーカーもわからないGジャンがドッサリ。
が、午前中、割と暇にしているときに見ていたメンズクラブ、
アンアン、ノンノ(二誌とも創刊したばっかりでした)には、
この秋「Gジャン」が流行するだろうというような記事が
掲載されていたのです。
「これは980円で売る手はない」
すぐにプライスカード(今風にいうPOPというやつ)を作り、
¥6,000
↓
¥3,980
いかにも¥2,000もお安くなってます、っぽい雰囲気を醸し出し、
店頭に何着か展示したのです(なんて阿漕なマネを...)。
すると、田舎町とは言え横浜の町中に遊びに出るような高校生や大学生らしき
お客さんが敏感に反応してきて、ほぼ売り切れ状態になりました。
お金のある人は、リーバイスの70505を指名買いしていくのですが、
当時の価格で¥10,000するリーバイスのジャケットは
中高生にはおいそれと手は出ません。
ちなみに、このバイトの前に某大手ハンバーガーチェーンで
アルバイトをしていたのですが、高校生の時給は¥350からでした。
まあ、これが店長夫妻から評価されたのです。
こうして40年経って記事にしていると、
なんてレベルの低い話…となるのですが、初めて自分の才覚で
利益を生み出したと思った自分は、すこしこの商売が面白くなっていたのです。
(つまらない自慢話が)続きます