リーバイスとアルバイトのこと 3
このジーンズショップでのアルバイト、
お店の商品の片付け、店内の清掃から始まり、
次第にできる仕事も増えていきます。
接客、検品、検品から品出し等々...
お客さんから、
とか、質問されるたびに、店内の商品の知識も増えていきます。
その当時は、あまりジーンズメーカーも多くなく、
店で扱っていたのは
リーバイス、
リー、
ビッグジョン
っていうところでしょうか。
それ以外の国内外の無名メーカーの製品も扱ってはいましたが、
ほとんどが980円の特売担当要員という感じでした。
さて、上記のメーカーはそれぞれメーカーごとのコーナーがあったのですが、
リーバイス、リーは別格という感じで、店に入ってすぐの、
いわば一等地にコーナーが与えられていました。
世間一般でも、リーバイス、リーはアメリカ製のホンモノという認識だった
と思います(私も含めて)。
さて、私がリーではなく、リーバイスを好きになったのは、そのアルバイトの最中に、
店長のお兄さんにこんなことを言われたのがきっかけでした。
「リーバイスは生地が違うよ。履いた時の肌触りは、ピカ一だね。」
確かにその通りでした。
さっぱりした感じには及びません。加えてジーンズの歴史を知るにつれて、
「No.1はリーバイス」との思いが強くなっていったのです
今と違ってインターネットで知識を収集することなどできないわけで、
(多くは)月刊であったファッション誌などで、少しずつ知識を集めていったのです。
リーバイスファンの諸兄にはきっとかなわないと思いますし、この記事の
趣旨とは外れますので、割愛したいと思います)
いつのまにか店内では、リーバイス担当のようにふるまっていた私です。
最初は505ばっかり履いていました(店員割引きで20%オフでした)。
おかげで、アルバイト代はほとんどリーバイス代っていう感じでしたが…
505は、ご存じの通り、ストレートとはいいながら、501と比べて
股上も浅く、かなりスリム感の強いストレートです。40年前、
体重が今より20Kgも少なかった私には、ちょうどよい履き心地、
動きやすさのジーンズでした。
どのジーンズを買うか迷っているお客さんには、必ずと言ってよいほど
リーバイスを進めていました。
が、そんなアルバイトの学生に、一つ疑問点が持ち上がるのです。
それは、501のことです。
お店の暇な時間、ある雑誌を読んでいると(これも大事な仕事だったのです)、
「501は、履いたまま洗うことで次第に体にフィットしていく」という記事を
見つけたのです。
それまでは、501は指名買いが多く、私は、もっぱら505をお客さんに薦めていました。
「履いたまま洗う?」どういうことだろう?
このことが、また一歩リーバイスを好きになるステップの一段目でした。
続きます。