パッカイというお店でのこと
さて、店内にはいくつもサーフボードが飾られ、
波乗りムードの漂うこのお店「パッカイ」さんに入った理由です。
私は波乗りはしません。
しかも、 近くにもう一軒、ちょっと魅力的な肉バルがあり、
肉食(これ、比喩でなく、本当に肉好きなんです)の
私たち夫婦は、かなり食指がピクピクしていたのですが、
「パッカイ」さんの店頭のポップ「青森B級グルメ、せんべい汁」と、
「青森県下北名産、イカずし」の文字に引き寄せられるかのように
この「パッカイ」さんに入ったのです。
義姉(でも、私より8歳くらい年下)も弘前生まれで、
彼女が最初に就職した地が下北だったのです。
そういう地縁(?)から入ったこのお店、
最初に頼んだのが
ビールです。しかも「恵比須様」(なんでYEがゑなのだろうか。ゑならワ行音だから
WEじゃねえの?と、ずっと疑問に思っています。でもまあ、今日は置いときます)!
ああ、縁起の良い!
ここ数年、第三のビール(特にウチでは「金麦」)を飲みなれている私には、
麦芽100%の純粋ビールは、少し重いのです(山岡史郎氏の説によると、体力が落ちているかららしい)。
とか言いながらも、おいしくいただきつつ、
これも好きです。家族全員が、好きです。イギリスのパブやレストランでは、
これしか頼んだことはないくらい、家族全員が好きです。
そして、
こういうざっかけないつまみもいいんですよねえ。
そして、
なんか、ハムカツと揚げ出し豆腐で、気分は正蔵師匠。
「今日も四時から呑み」。
でも、まだ12時だし、
とか言っているうちに、来ました。イカずし。
揚げ出し豆腐の横にちらりと映るその全体像が
イカの中にすし飯と野菜のみじん切りがギッシリ。初めて食べました。
今度青森に行ったら、是非探して食べたいですね。
締めのせんべい汁です。長ネギと鶏肉、そして小麦のせんべい。このせんべいが
しっとり煮えていて絶品です。
決して高級品ではないのです。八戸地方(義父は南部と呼んでいます)の
郷土料理なのですが、凶作が多かった昔のこの地方の人たちの、飢えを救ってくれた
食べ物なんだろうと、私は勝手に想像しております。
このせんべい汁は、酉の市の日限定という事で、あとから入店されたご夫婦も
注文なさっていました。
満腹し、ほろ酔い気分で、お勘定です。
ここで家内がお店の方に一言、「青森の出身の方ですか?」。
家内はふるさとを600キロ離れた千葉に住んで、四半世紀、
やはり故郷青森の人と分かれば言葉を交わしたくなるのもむべなるかな、です。
するとお店の方が「下北です。」と、予想通りのお返事。
ひとしきり青森の話に花を咲かせ、
私たちは次の目的地、花園神社の酉の市でもお参りを済ませ、
帰宅しました。
春のような暖かな一日でした。
おなかも心も満腹して帰宅いたしました。